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ここ駒ヶ根の地で、夏がくるたびに様々なドラマが繰り広げられてきました。そして、節目を迎えた今年も変わらず、泣いたり笑ったり、怒ったり、歌ったりと、子どもたちの生き生きとした姿がありました。
自然のなかで、大勢の仲間と生活を共にすると、思い通りにいかないことも多くあります。班のみんなで遊びに出かけようとしたのに、急に「トイレに行きたい」「水筒がどっかいっちゃった」という子がいたり、昼は元気に笑っていても夜になるとさみしくて泣いてしまう子がいたり。何をして遊ぶか、意見が対立して互いに譲らないことや、ささいなことからケンカになることもあります。のんびりやさん、ケンカっぱやい子、声が小さい子、大きい子、いろんな子がいて、それぞれが何かしらの迷惑をかける場面を今夏もたくさん見かけました。
何でも自分でできることがよいことで、人に迷惑をかけないように、という自己責任の風潮がありますが、それは弱者にとってはもちろん、誰にとっても息苦しい社会のように感じます。子どもたちには、気軽に頼り、頼られる関わりを通して、迷惑はかけ合っていいし、その方が心地よい、と感じて生活してほしいというのが、私どもの願いです。このキャンプでの特別な日々が、そのささやかなきっかけになれば嬉しい限りです。
たくさんの方のお力で、50回めの夏を大過なく終えることができました。深く感謝申し上げます。これからも、子どもたちが自分らしくのびのびと遊べる場を継続していくために、お子さんからの声も含め、寄せられたご意見を必ず受け止めて改善につなげてまいります。
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